後追いGiRLPOPディスクガイド 別館

WEBディスクガイド『後追いGiRLPOP』の誘導用に作成した別館です。87年〜97年にリリースされた女性ソロアーティストのアルバムを、当時を知らない筆者が後追いで聴いています。実は別館のほうがジャケット写真の解像度が高かったりする。

渡辺真知子『TAHIBALI 〜タヒバリ〜』

渡辺真知子『TAHIBALI 〜タヒバリ〜』 1977年にデビューし、ニューミュージック・シーンの中で数々のヒット曲をとばしたシンガーソングライター:渡辺真知子が、活動休止・米国留学を経て2年半ぶりに発表した12thアルバム。ド派手なジャケが物語るように、 …

小桜エツ子『それでいいのだ』

小桜エツ子『それでいいのだ』 近年では『妖怪ウォッチ』でジバニャン役を担当するなど、活躍を続ける小桜エツ子(現:小桜エツコ)が96年に発表した1stアルバム。90年代パイオニアLDCの声優・アニメ関連楽曲といえば枯堂夏子だが、そんな彼女のプロデュース…

おおたか静流『NOSTALGIA』

おおたか静流『NOSTALGIA』 カバーシリーズ『Repeat Performance』等で知られるボイスアーティスト、おおたか静流がテイチクからキングレコードへ移籍し発表した94年作オリジナル・アルバム。 以前から彼女の楽曲へ参画してきた福田裕彦が、本作では満を持し…

宍戸留美『ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド・シ・シ・ド・ル・ミ』

宍戸留美『ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド・シ・シ・ド・ル・ミ』 アイドル、宍戸留美が90年に発表した伝説の1stアルバム。性を問わず誰の心にもある「少女像」を過激に増幅させたような作風で、大胆なフェイクのはずなのに実にリアル……という、不思議な…

笹野みちる『イノセンス』

笹野みちる『イノセンス』 元・東京少年の笹野みちるが、96年に発表したソロ4作目。前年にレズビアンであることを公言し、著書『Coming OUT!』やアルバム『GIRL MEETS GIRL』を発表するなど精力的な活動を行った彼女だが、本作では一旦そうした活動に距離を…

さねよしいさ子『うてな』

さねよしいさ子『うてな』 リリースしたアルバムの全てが名盤……といって過言ではないさねよしいさ子だが、そんな彼女の作品の中でも特に楽曲のバラエティ・バランス・クオリティの三拍子が揃った93年発表の4作目。フォーライフ期のラスト作でもある。 ストレ…

SAKURA『SAKURA』

SAKURA『SAKURA』 後に東芝EMIからメジャーデビューするシンガーソングライター:SAKURAが、タワレコDIG UPレーベルより95年に発表した4曲入ミニアルバム。SELFISHの大坪直樹がサウンドプロデュースを担当しており、パンチの効いたR&Bアレンジが気持ち良い。…

斉藤美和子『タイム・ミシン』

斉藤美和子『タイム・ミシン』 タンゴ・ヨーロッパの「ニャンコ」としてデビュー。86年からソロ活動を開始。その後作詞家として「さいとうみわこ」「さいとういんこ」等の名義で活動する彼女が、メジャーデビュー後の89年にインディーズ期の楽曲をコンパイル…

花岡幸代『金のりぼん』

花岡幸代『金のりぼん』 アニメ『クッキングパパ』の後期ED「HANDS」でも知られるシンガーソングライター:花岡幸代が91年に発表した1stアルバム。 デビュー以前にパーソナリティを担当していたラジオ番組で毎週新曲を発表するなど、叩き上げられたソングラ…

五島良子『PIERCED』

五島良子『PIERCED』 1990年のデビューから可愛らしいポップスを志向していたシンガーソングライター:五島良子が一変、ポリスター移籍と共に髪型をアフロに変え、音楽性を急転換させた96年発表の6thアルバム。ポップからオルタナへ転換していく時代を捉えた…

淺井ひろみ『オリジン』

淺井ひろみ『オリジン』 現在は「HIROMI」名義で活動するシンガー:淺井ひろみが88年に発表したデビュー作。海外作家の楽曲提供および洋楽カバーで構成された、作曲クレジットが全て英字の1枚。 強い洋楽指向を感じるが、今作は単なる「洋楽指向のアルバム」…

大城光恵『空を見ようよ』

大城光恵『空を見ようよ』 近年、地元宮崎にて活動を再開させたシンガーソングライター:大城光恵が93年に発表した1stアルバム。ジャケットを見ると当時量産された大自然系GiRLPOPかと誤解するが、その実は(17歳でポプコンのグランプリを受賞した経歴が物語…

奥井亜紀『Wind Climbing』

奥井亜紀『Wind Climbing』 「魔法陣グルグル」をはじめとするアニメ関連の主題歌でも知られるシンガーソングライター、奥井亜紀が95年に発表した2ndアルバム。 今作ではデビュー時からのトレードマークであったファルセットに加え、過剰に息を吐くことで迫…

NORA NORA『Electric Lady』

NORA NORA『Electric Lady』 日本を代表するサルサバンド、オルケスタ・デ・ラ・ルスのボーカリストであるNORAが96年に発表した初のソロアルバム。全編曲を米サルサ界の大物プロデューサーであるSergio Georgeが担当した、N.Y.録音の1枚。歌詞は全編スペイン…

野田ユカ『カリブの夢』

野田ユカ『カリブの夢』 現在はピアニスト・鍵盤ハーモニカ奏者として活動する野田ユカが、ヤマハ音楽振興会のエレクトーンプレイヤーだった89年に発表したソロアルバム。副題の「ライト・フュージョン・ファンタジー」に偽り無く、ジャケットの陽気をそのま…

近藤名奈『NaNa』

近藤名奈『NaNa』 デビュー当時の自然派少女イメージを払拭し、自ら作詞作曲も担当した4thアルバム。元ORIGINAL LOVEの宮田繁男がメイン編曲を担当し、バンドサウンドが中心となった1枚。メリハリの効いた佳曲③などを収録。師と仰ぐイーグルスのティモシー・…

中野理絵『ボーダーレス』

中野理絵『ボーダーレス』 当時17歳だったアイドル、中野理絵のデビュー作にして唯一のアルバム。音楽プロデュースを安田信二が手がけ、棚谷祐一・直枝政広のカーネーション・コンビによる楽曲も収録……と、明らかに同時期の「森高」を意識した1枚。 しかし彼…

NADJA『月日星』

NADJA『月日星』 現在は「日向さやか」としてジャズ・カリビアン等のDJで活動する彼女が、NADJA(ナジャ)のアーティスト名で89年に発表した2ndアルバム(タイトルは「チイチョホイ」と読む)。太くシルキーでエキゾな歌声と、ジャケットも含めたミステリア…

濱田理恵『無造作に愛しなさい。』

濱田理恵『無造作に愛しなさい。』 NHK教育「いないいないばぁ!」内の音楽でも知られ、現在はDarieのアーティスト名で活動する濱田理恵が89年に発表した1stアルバム。プロデュースは鈴木博文で、リリースも氏が主催するメロトロン・レコードから。 作詞・作…

森口博子『happy happy blue』

森口博子『happy happy blue』 ガンダム関連の主題歌やバラドルとしての活動で知られる森口博子が、97年に発表した11作目。オリジナル・アルバムとしては現時点における最終作である。 今作は広瀬香美 - 本間昭光 / 平松愛理 - 清水信之 / 宮島律子 - 迫田到…

MOMOSE『花になりたい細胞』

MOMOSE『花になりたい細胞』 他アーティストへの楽曲提供・サポートも行い、現在はNYに拠点を置く女性SSW:MOMOSEが97年に発表した1stアルバム。夫である青木庸和の編曲によるスイート・メロウなサウンドに乗せて、MOMOSEの独特な(というか下世話な)詞が歌…

今井美樹『MOCHA under a full moon』

今井美樹『MOCHA under a full moon』 86年の歌手デビュー以降、コンスタントに作品をリリースしその地位を確立していった今井美樹が、89年に発表した4thアルバム。前作の名盤『Bewith』と並んで「夏」をテーマとし、聴く者を(たとえその時代を生きていなか…

miyuki『CUTEでいこう』

miyuki『CUTEでいこう』 コスモ石油のCMソング「ココロも満タンに」を手掛けたことでも知られるシンガーソング・ベビィフェイス:miyukiが、国立音大ピアノ科の学生だったインディーズ時代に発表した2ndミニアルバム(後に契約したEPICから「メジャープレデ…

宮部ひかり『ときどき私がわからない』

宮部ひかり『ときどき私がわからない』 92年発表の2ndアルバム。自らの造語による四字熟語や慣用句を用いるなど、彼女の独特の言語感覚(というかダジャレ)による作詞が光る1枚。 メインの作曲は実兄である宮部智夫が担当。作詞:妹、作曲:兄というツーカ…

みらのりこ『Sweet Drugs』

みらのりこ『Sweet Drugs』 92年発表のデビュー作にして、唯一のオリジナルアルバム。当時の「上等神奇的オーガズム」という、掴めそうで掴めないキャッチコピーが逆にフィットする1枚。 半数の作曲をソロデビュー前のQumiko Fucci(福士久美子)が担当する…

MINNIE『想い出じゃ眠れない』

MINNIE『想い出じゃ眠れない』 それまでブラコン寄りの打ち込み路線をとってきたMINNIEが一変、腕利きのバックバンドを携えてたっぷり空間をとり、良質のポップスを展開した1991年発表の4枚目。彼女のキャリアにおけるラスト作でもある。 サウンド・プロデュ…

清水三恵子『貝の道』

清水三恵子『貝の道』 清水靖晃の実妹であり、「Apache 61」名義の活動でも知られるロンドン在住コンポーザーの2ndアルバム。1stはUKリリースだったが、今作はテイチクからの国内リリースとなっている(録音はロンドン)。 アレンジは彼女のキーボードとプロ…

松岡真由美『パティオでSlow Dance』

松岡真由美『パティオでSlow Dance』 日本におけるラテン・フュージョンの第一人者である松岡直也の令嬢、松岡真由美が90年に発表した唯一のアルバム。作曲:松岡真由美、編曲:松岡直也という親子コンビで全曲を構成(⑤では作曲も共作)した1枚。 各曲にク…

松本玲子『ミュージック・ミュージアム』

松本玲子『ミュージック・ミュージアム』 80年代からエレクトーン奏者・指導者として活躍していた松本玲子が、95年に発表したソロアルバム。古代ギリシャや明朝中国の古楽譜、各国民謡等からインスピレーションを受けたオリジナル曲を収録している。エレクト…

真璃子『21世紀の子供たちへ』

真璃子『21世紀の子供たちへ』 レコード会社を移籍し、アイドル歌手から新たな路線へ踏み込んだ88年作の3rdアルバム。ほぼ全曲で真璃子本人が作詞を担当し、「正しく童謡的」と言いたくなる奥深い作風を披露。よくある女性歌手の「なんちゃって作詞」とは一…