伊東真由美『美人声』
- 女子高生シンセ・ジャズバンド「白雪姫バンド」のボーカリストとしてデビューし、その後ソロで活動した伊東真由美が92年4月に発表した3rdアルバム。彼女のキャリアにおける最終作でもある。
- 今作は何と言っても、住友紀人による編曲が素晴らしいアルバムである。後に多数の劇伴を手掛け人気作家となる彼だが、この時期の作品クレジットで名前を見ることは少なく、キャリア初期の貴重な仕事の1つとも言える。特に冒頭の3曲と欧米のSophist-Popを好解釈した⑦は秀逸。その他の曲も各所の音使いには光るものがある。
- 前2作とは異なり、今作は全曲で伊東真由美が作詞(共作含む)を担当。「美人声」「ドラキュラ感覚」など、その独特の言語センスが楽曲の雰囲気に大きな影響を与えている。前作までのダンス・ポップ路線とは明らかに毛色が異なっており、異色作として受けとめられるべき1枚。
1992/4/22 41m テイチク
- ドラキュラ感覚
- 美人声
- 1-23-9 マンション・パラノイア
- 無言の告白
- この街の夜は‥
- 抱きしめて
- Dear Friend
- 月の小舟
- 電車の中に咲く花
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