木村恵子『AMBIVA』
- 窪田晴男と組んだボサノバユニット「ケルカン」や、文筆家・バービー人形収集家としての活動でも知られる木村恵子(現:柴野恵子)が89年に発表した2ndアルバム。ジャケットだけでなく歌詞にも車が頻出するドライブな1枚。
- 前作『STYLE』ではシンガーに徹していた木村だが、今作からは大半の作曲を自ら務めるようになりソングライターとしての才能が開花。詩・曲が有機的に結びついたドライブ・ミュージックの傑作①をはじめ、ポップな②③⑤、流れるようなメロディが印象的なボッサ⑧など仕上がっている。提供曲もブレイク前のKANによる佳曲⑥、幻のポプコン・グランプリ:小野香代子の"おフランス"な⑦を収録。
- 編曲には清水信之と松本晃彦が参加。特に松本の硬質なビート・お手本とも言えるシンセブラス使いは印象的で、サンプリングのアコースティック・ベースが暴力的に響く③など素晴らしい。清水担当曲はスローナンバーが多くゆったりアレンジだが、①での雰囲気作りは流石の一言。
1989/4/8 45m コロムビア
- 夏のアンテナ
- Bye Bye Visconti
- N.Y.からモーニングコール
- モノクロームの太陽
- 甘い復讐
- 体重計とアンブレラ(Long Version)
- 水曜日の贅沢
- バナナフィッシュにうってつけの日
- サイドシートの彼
- ある微笑
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