種ともこ『オ・ハ・ヨ』
- デビュー以来続いた武部聡志とのタッグを解消し、プロデュース・編曲を自ら担当した転機の4thアルバム。ジャケットへ掲げた「All Songs Performed by Tomoko Tane」に偽りなく、詩・曲・アレンジの有機的な組み合わせが堪能できる1枚。
- 各曲のキャッチーさ・展開の良さもさることながら、それらの曲を頭から通して聴いた際の、アルバムとしての繋がりが特筆モノ。1曲目からラストまで、ついつい聞き続けてしまうし、引き込まれてしまう。アフリカを歌う⑧・日本の正月を歌う⑨という一見驚く曲の並びも、特に違和感なくすんなり聴けてしまうのが象徴的である。
- 個性豊かな楽曲が並ぶ一方で、各曲に一貫した「種ともこ”らしさ”」が見て取れるのも素晴らしい。「曲の個性」と「作曲家の個性」は別モノであり、両者のバランスをとるのは意外と難しいのだが、本作はその難題を見事にクリアしている。
1989/3/1 45m ソニー
- The Morning Dew
- オ・ハ・ヨ
- ゲンキ力爆弾
- 時間延長のシンデレラ
- Triangle On The Pavement
- Had Enough
- INITIALISE
- 光合成・アフリカ
- 謹賀新年
- 戦争気分でPicnic
- KI・REI
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